白血病について
白血病に関することを知っている範囲で載せています。
更新していく予定なので違っていることがあれば教えていただければ幸いです。


6    化学療法(抗がん剤治療)
更新日時:
2006/09/19 

化学療法の目的は、何度も繰り返し治療を行い、各治療ごとに残っている白血病細胞を減らしていき、最終的にゼロにすることです。
 
 最初の治療を終えて、骨髄が回復し、いい状態の寛解になっても治療を続けます。寛解状態でも白血病細胞は、1,000万〜1億個以上(重さにして約1kg)残っているので、放っておくとすぐに再発してしますからです。
 
 化学療法は主に3つに分けられます。
@寛解導入療法........寛解にするため
A地固め療法.............@とほぼ同じ強さ。がん細胞を限りなくゼロに
               近いレベルにするるため
B維持・強化療法....白血病細胞をゼロに近づけ、再発を防止するため
 
 
 その他に髄注(随腔内への抗がん剤投与)をするのは、脳髄に白血病細胞が隠れやすく、そのために再発することがあるからです。また中枢神経白血病の予防でもあります。
 髄注のやりかたは腰椎穿刺(ようついせんし)といって、背骨(脊椎)に針を刺して直接抗がん剤を注射します。これは脳に怪しい物質が入らないようにブロックする仕組みがあるので、普通の点滴では脳や脊髄にまで抗がん剤が行き渡らないためです。
(髄注はふつう麻酔を使いません。脊椎には神経がないためですが、10代くらいはまだ神経が通っているらしく、やっぱり痛くないとは言えなかった...苦笑)

7    白血病の原因
更新日時:
2006/09/19 
 白血病になる原因については、まだ解明されていません。しかし、以下のものに接触したことが明確であると、それが原因と言えるようです。
 
・放射線被爆(原爆被爆者、原発事故などによる被曝)
・特別な化学物質(ベンゼン、トルエンなどを扱う仕事の従事者)
 
その他に、抗がん剤投与後の発病(治療関連白血病)、ウィルス感染(成人T細胞白血病およびリンパ腫)などがあるが、ほとんどの患者さんが上記以外の原因不明に当たります。

8    染色体異常
更新日時:
2006/11/15 
・t(8;21)  M2に多い予後良好(経過が良い)因子
・t(15;17)  M3のほとんどを占める予後良好因子
・inv(16)   M4にみられる予後良好因子
・BCR/ABL異常(フィラデルフィア染色体)  予後不良因子
・MLL遺伝子異常  必ずしも予後不良ではない
 
【急性白血病で、-5、-7、del(5q)、3q異常、複雑異常核型を持つ場合は、第一寛解での移植を積極的に考える。】⇒化学療法での治癒の可能性は非常に低いため。
 
【急性リンパ性白血病で、t(9;22)、t(4;11)を持つ場合、明らかな予後不良群。第一寛解での移植を勧められる】

9    予後因子スコアリングシステム(JALSGによる)
更新日時:
2006/11/17 
JALSGは日本の成人白血病を研究しているグループです。
このスコアリングシステムは、JALSGが予後因子(病気の経過を左右するもの)を点数化し、その合計点で予後を予測するというものです。※M3を除く
 
低リスク→化学療法を試みる、移植は勧めない 
中間リスク→移植を考慮してもよい
高リスク→積極的に移植を考慮する 


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