化学療法の目的は、何度も繰り返し治療を行い、各治療ごとに残っている白血病細胞を減らしていき、最終的にゼロにすることです。
最初の治療を終えて、骨髄が回復し、いい状態の寛解になっても治療を続けます。寛解状態でも白血病細胞は、1,000万〜1億個以上(重さにして約1kg)残っているので、放っておくとすぐに再発してしますからです。
化学療法は主に3つに分けられます。
@寛解導入療法........寛解にするため
A地固め療法.............@とほぼ同じ強さ。がん細胞を限りなくゼロに
近いレベルにするるため
B維持・強化療法....白血病細胞をゼロに近づけ、再発を防止するため
その他に髄注(随腔内への抗がん剤投与)をするのは、脳髄に白血病細胞が隠れやすく、そのために再発することがあるからです。また中枢神経白血病の予防でもあります。
髄注のやりかたは腰椎穿刺(ようついせんし)といって、背骨(脊椎)に針を刺して直接抗がん剤を注射します。これは脳に怪しい物質が入らないようにブロックする仕組みがあるので、普通の点滴では脳や脊髄にまで抗がん剤が行き渡らないためです。
(髄注はふつう麻酔を使いません。脊椎には神経がないためですが、10代くらいはまだ神経が通っているらしく、やっぱり痛くないとは言えなかった...苦笑)
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